トルコの「母なる女神の街」で古代女性の無頭像が発見される
発見と発掘
考古学者たちは、トルコ西部の古代都市メトロポリスで、1800年前の女性の像を発掘しました。ローマ時代に遡るこの無頭の彫刻は、遺跡での継続的な発掘作業中に発見されました。トルコ文化観光省の関係者は、この発見を発表し、彫像の発掘の様子を映した動画をTwitterで共有しました。同省は、2021年も発掘作業が継続される予定だと述べています。
像の説明
彫像の頭部は欠落していますが、残りの部分は良好に保存されており、ゆるやかにドレープした衣装をまとった女性が描かれています。この作品は城壁に囲まれた場所から慎重に発掘され、作業員は像の周りの土を取り除きました。
メトロポリス:「母なる女神の街」
「母なる女神の街」として知られるメトロポリスは、トルコ西部、古代の港湾都市エフェソスの近くに位置していました。ビザンチン時代には宗教的権力の拠点であり、古典時代、ヘレニズム時代、ローマ時代、ビザンチン時代、オスマン時代など、さまざまな時代の遺物や建造物が発見されています。
歴史的意義
像の年代は、アナトリア(トルコのアジア部分)がローマ帝国の支配下にあった時代に作られたことを示唆しています。ローマは紀元前133年にこの地域に属州アジアを設立し、エフェソスを首都としました。
メトロポリスの他の発見
メトロポリスでの以前の発掘では、ローマのパライストラ(レスリング場)、モザイク、陶器、評議会の建物、柱廊などが発見されています。また、研究者たちは、後期ローマ時代または初期ビザンチン時代に遡る巨大な貯水池を発見しており、これらは都市に水を供給していた可能性があります。
継続中の発掘と支援
メトロポリスの発掘は1990年からサバンジ財団の支援を受けて行われています。この古代都市で最も際立った特徴の1つは、紀元前3世紀に遡るヘレニズム時代の劇場です。発掘中に発見されたローマ時代の建造物には、スポーツ複合施設、住宅、商店、浴場、公衆トイレ、通り、道路などがあります。
展示中の遺物
メトロポリスでは、陶器、硬貨、ガラス、彫像など、何千もの小規模な遺物が発見されています。これらの遺物の多くは現在、イズミル美術館、イズミル考古学博物館、セルチュク・エフェソス博物館に展示されています。
発見の意義
無頭像の発見は、ローマ時代のメトロポリスの芸術と文化に関する貴重な洞察を提供しています。これは、古代トルコの豊かな歴史を解明する上で、考古学的な発掘が継続的に重要であることを強調しています。